ちょうど一週間前に正倉院展、東大寺に行った日は凄く暖かくて(暑いぐらいでした…)、観光されている方の中には半袖やノースリーブの方もおられて驚きましたけど、9日に立冬を迎えてからは急に気温が下がり、一気に冬の訪れを感じますね。
寒くなるとバランスを崩しやすい臓腑は「腎」。
今回は「腎」はどんなことをしている臓腑なのか、「腎」が疲れている時のサイン、簡単な「腎」の養生について書いていきたいと思います。
主蔵精ー精気を貯蔵している
精気というのは、私達が生命活動をするためにかかせないものでして、身体の成長や発育、生殖能力ととても関係があります。
精気には「先天の精」と「後天の精」があり、先天の精は両親からもらう精(精子と卵子からですね)、後天の精は食べた物から脾の働きによって作られる精になります。
個人差はありますが、先天の精は40歳ころには使いきってしまうといわれていますので、先天の精を少しづつ使いながら後天の精を補いつつ、精を無駄に使いすぎて枯渇させないことが腎の養生であり、若々しさを保つ秘訣ともいえますね。
そして、腎は臓腑の陰陽の「元」になるものです。
陰が減少すると⇒乾燥する
熱が減少すると⇒冷える
無理をし過ぎると⇒エネルギー不足になる
陰(潤い)の減らし過ぎ、陽(熱、エネルギー)の減らし過ぎは腎にも影響していきますので気を付けて下さいね。
主水-身体の水分バランスを調整している
脾が食べ物から作った水を代謝して各臓腑に分配したり、要らない水を尿として排泄をしています。
尿漏れ、尿の減少、無色の尿が増えるなどは、腎が疲れているサインです。
主納気ー深呼吸には腎が深く関わっている
呼吸といえば肺のお仕事ですけれど、呼吸で吸った空気(東洋医学では清気といいます。)を身体の深部まで届けるには、腎の働きが必要としています。
なので、呼吸が浅いときや、すぐに息切れを起こすときには腎からのサインが出ているとみて下さいね。
個人的には、「腎まで届け~♪」と思いながら深呼吸をする時間を持つことを大切にしています。
簡単な腎の養生
「腎」は寒さに弱い臓腑ですので、大切なのは冷やさないこと。
寒いと身体はギューッと縮こまると思いますけれど、そうなると、血管ももれなく縮こまってくるんですよね…、血管が縮こまると、気血がスムーズに流れませんので臓腑に栄養が届かなくなってきます。
ですので、
外気の寒さから守ること
身体の中から冷やさないために冷たい物の飲食に気をつけること
身体をほぐすために軽いストレッチや湯船にしっかりと浸かること
これらは何もなくてもできますので良かったら意識をしてみて下さいね。
運動の習慣がない方は年々身体が硬くなってきていませんか…
特に私と同じ、更年期を迎えている方にはストレッチはおすすめですよ♪